四十肩や五十肩は、年齢を重ねるにつれて、骨同士を結合している靱帯や肩関節を覆っている膜の柔軟性が失われることで起きると考えられています。
また、年齢を重ねるにつれて、骨と骨を繋いでいる腱板と上腕部の筋肉が変形を起こして、炎症が起きる原因へと繋がります。

四十肩・五十肩の症状

急性期

四十肩や五十肩の代表的な症状として、腕を動かした時に突然鋭い痛みが起きることが挙げられます。
ほとんどの場合、症状は片方の肩だけに発生し、 その後、痛みが手や指先、二の腕などに肩を動かすたびに伝わるようになります。

しびれが出てくる場合もあり、痛みやしびれの度合いによっては眠ることのできないくらい痛む場合もあります。
これは炎症が肩関節に起きているためで、数日間で急激な痛みは引くでしょう。

慢性期

急性期の痛みが無くなると同時に、痛みは鈍いものに変わり、だんだん肩が動かせる範囲が狭くなっていきます。
肩を後ろに回したり、上げたりする動作が特に難しくなります。
痛みがあるからと肩を動かさないと、組織が癒着して治るまでにさらに時間がかかります。

四十肩・五十肩の予防方法

四十肩や五十肩を予防する方法として、肩周りのストレッチがお勧めです。
ストレッチの効果としては、筋肉の緊張を緩和させて柔軟性をアップしてくれるだけでなく、血流の改善を行い、神経機能を回復させることも期待できます。
四十肩や五十肩を予防するには、ストレッチにより重点的に肩周りの筋肉を柔らかくしておきましょう。
また、肩周りの筋肉を動かすことで、首や背中などの骨格も真っ直ぐに整えられます。

腕と肩の筋肉をほぐすストレッチとして、次のものが挙げられます。

1.手のひらを上にして前方に片方の腕を伸ばす
2.腕の筋肉を伸ばすため、もう片方の手でゆっくりと指先を下に押す
3.このまま20秒から30秒間維持する
4.同じ動作を逆の腕も行う
5.次に、腰に両手を当て、真ん中に左右の肩甲骨が寄せるよう、ゆっくりと後ろに両方の肘を引く
6.腕の付け根付近を伸ばすように、10回意識して行う
7.次に、両方の手の甲を背中に当てて、片方の手の上に、下にある手を順に動かす
8.無理をせずに、背中の上に向かって可能なところまで継続する
9.終わりに、肩甲骨が動くように肩を回して力を抜く